保育園における保育士の役割を教えてください。

冨樫まずは、子どもの見本となる言葉や態度を保育者が実践し、子どもの良いモデルとなることだと思います。その上で、 子どもたちが安心して生活し、伸び伸びと学べる環境を提供することが保育士の役割だと思います。
小塩のびのびとした子どもの姿を引き出すためには、子どもの意見を尊重することが大事ですよね。子どもの気持ちや欲求に耳を傾けて、それを満たすような関りをすることで、子どもが自ら行おうとする自発性や主体性、最後まで頑張ろうとする気持ちを引き出していくことが保育士の役割かと思います。
神成田私は、保育士になった理由のひとつが、自分が子どもの頃の保育者が大好きで、その人に憧れて保育士になったという経緯があるので、子どもたちの憧れになれるような信頼関係を子どもたちとの間に築くこと、さらには子ども同士の間に信頼関係が築けるよう援助することが保育者の役割だと思っています。 他者と関係を築くということは、前提として、子ども一人ひとりが安心感や安定感をもって生活できているということがありますから、そのために子どもとアタッチメント(愛着)を築くことも保育者の重要な役割のひとつですよね。

保育をする上で大切にしていることは何ですか?

小塩私は、5歳児を担当しているのですが、子どもと思い切り遊ぶこと、子どもに対して遊びの中で手加減をしないということを大切にしています。一緒に遊んでいると、手加減をしなくても子どもの方が上をいくことも多々あるので、その時には、子どもたちが私に教えてくれるという場面が生まれます。このときに、ただ単に大人から教えられるという学びだけでなく、誰かに教えるという学びが生まれるので、より深い学びができるのだと考えています。また、子どもとある意味同じ気持ちになって遊ぶことで、子どもが遊びのどの部分に楽しさやおもしろみを感じているのか、ということが体感的に分かるので、次の遊びを発展させたり、学びに繋げるときに役立ちます。
神成田私は2歳児を担当しているので、子どもとのアタッチメントを形成することを大切にしています。この先生と一緒にいたい、遊びたいと思ってもらえるような関りを積み重ねることで保育士との間に信頼関係が築けると、子どもの自発性が発揮されて、今まで目に留まらなかった玩具や他の子どもなど様々なモノや人に興味を持つことができるので、より多くの経験や学びが得られるようになると思います。
冨樫子どもとの信頼関係を築く上では、愛情をもって子どもと接するということが重要ですよね。 私たちが子どもの気持ちを汲み取るということは大前提として、一方で子どもも大人の気持ちを汲み取るということに関しては、大人よりも秀でた部分が多いですから、やはり心からというのが大事だと思います。 あとは、保護者の方に視点を移せば、保護者の方からの相談に根拠(専門性)を持って答えることが大切だと思います。保育者の専門性は子どもの行動や心の動きについて、適切な見立てをもって言葉で説明できるということだと思いますから、保護者の方との信頼関係を築くという点からも重要だと思います。
小塩保育を保育者と子どもという関係だけでなく、保護者と子ども、保護者と保育者という様々な視点から考えると、保護者の方との情報共有は大切ですよね。私は、保護者の方とコミュニケーションを取る際には、必ず子どもに関するポジティブなエピソードを1つ話すということを意識しています。お子さんに対してや子育てそのものに対して常にポジティブな状態でいることは難しいと思います。そんな時に保育園でのちょっとした心温まるエピソードが、子育てへの活力になったり、親子の会話の糸口になったりすることで、子どもの育ちに良い影響があるのではないかと思っています

あい・あい保育園はどんな園ですか?

小塩もう一つの家という家庭的で温かい雰囲気の中で、遊ぶことと学ぶことを大切にしている園だと思います。少人数制の分、保育者と子ども、子ども同士など一人ひとりとの関りは深くなってくるので、それに比例して学びも深いものになっていくと感じます。やはり人との関りの中から学ぶことは多いですから少人数制というのは有意義な環境だと思います。
冨樫私も少人数制という強みは様々な場面で感じますね。乳児期においては、それぞれの発達段階に沿ったきめ細かな援助、幼児期にはそれぞれの興味や関心・段階に合わせた環境を作ることができるというのは、少人数制のAIAIの良さですね。
神成田保育者と子どもという関係だけ切り取っても、一人ひとりと個別的に関わる時間は多くなるわけですから、特に乳児期は保育者との関係を基盤に様々な力が育まれていくことを考えると、家庭的な環境というのはAIAIの特徴のひとつですよね。
小塩一方で、幼児期には小学校への接続を見据えて、学びにも力をいれている園でもありますよね。それも、従来の一方的に知識を詰め込むような方法ではなく、子どもたちを主体として、結果を生み出す過程を大切にしながら保育を進めていくというのも、やはり少人数制だからこそ実現できる保育の方法だと感じます。